植物検疫の話
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やりたいんですが」から「海外採集に行きたいんですけど」まであります。
「あなたの事が好きです。付き合って下さい」と画像付きで綺麗なお姉さん
からのメールは嬉しいような怖いような気がしますが今のところは無いです。
ただ個別に対応出来る部分に限界はありますので、主な部分の「どうやって
海外に行くのか?」と「植物検疫」についてまとめて書いて見ます。
「海外採集に行きたいんですが中々行けないんですよ」と言われても兄ちゃん
困ってしまうだけですが兄ちゃんも昔同じ質問をしたんです。(ゲラゲラ)帰って
来た答えは「先にチケット抑えるんです。そうすればパスポート持ってなきゃ
取得しますし、会社の休みも取る。行った先でなにが取れるか、なにが必要か
調べるんです。『行きたい行きたい』って言っている間は一生行けない」なるほど
ごもっともな話でした。でも間違いなくこの話があってこそ今の僕があるのね。
個人採集のHPは探せば見つかります。1回目は「フィールドに立てた。」
ただそれだけです。まあ大抵狙った魚や水草はなく手ぶらで帰って来て
いますね。兄ちゃんも最初の頃は「車をどこで借りるのか?」ですら半日彷徨った
経験があります。1回目から結果なんて出やしません。無事に帰ってくれば
それで十分なんです。今回のイサーンも「なんだ9月に行けばザックザック
採集できるんだな」と思われても仕方ないですが、僕的には過去2回のイサーン
採集の経験の裏打ちや、ベトナム採集や加古川、宮崎採集の経験が大いに
役立っています。
個人的にはフィールドでのノウハウより、フィールドに辿り着くまでのノウハウや
フィールドから家に辿り着くまでのノウハウの方が貴重です。採集旅行なんて
原則個人設計で手配も自分でするもんですからね。ラーメン屋で「大将、この
スープ旨いね。どうやって作るの?」なんて聞いた日にゃ~替え玉が出てくる
代わりに包丁が出てきます。ホシクサやクリプトコリネを投げつける訳にも
行かないですが、僕も愛好家から教えて貰った部分については「教える義務」が
ありますので教えて貰った部分について書いてみました。
あと「植物検疫を受ける理由」ですが法律で決まっているからだけでなく、
「水田にはこびる悪魔の雑草」なんてのが広がりだしたらスケープゴードで
力のないアクアリウム業界が狙われても仕方がない。マスコミ業界とアクアリウム
業界ほど、いい加減な業界を兄ちゃんは知らないのね。
まずはここ。http://www.pps.go.jp/trip/oversea/index.html
以下アクアリウムに限った部分で植物検疫について説明します。事前に
ちゃんと土を落として、虫も卵も付いていないかを見ておけばサクっと
拍子抜けするくらいすぐに済みます。
Q:植物検疫って個人でも受けられますか?
A:受けられます。
Q:事前に申請や講習を受けるひつようはありますか?
A:要りません。当日、バッゲージクレーム(荷物受取所)にある植物検疫の
カウンターに直接持ち込めば受けれます。
Q:どんな状態の植物が日本に持ち込めないんんでしょうか?
A:土が付いている、虫が付いている、虫卵が付いている場合は廃棄。
ただ「多少」の場合はお目こぼしがあります。意外に土はうるさくないですが
虫や虫卵は結構うるさいですし、検疫官もプロなので見つけています。
Q:どれくらい時間がかかりますか?
A:愛好家が個人で持ち込む種類と数なら長くても10分程度と思います。
Q:持ち込めない植物ってありますか?
A:現状は以下の植物は所轄の主務大臣の許可や原産国の証明書がないと
持ち込むことは出来ません。
1:蘭の仲間
2:ミリオフィラムの仲間
3:ウツボカズラの仲間
4:浮き草の仲間
これらの植物はほぼ100%個人での持ち込みは不可能です。
Q:事前にやっておいた方が良いことってありますか?
A:検疫を受ける植物の「学名」「和名」「数」はリストアップしておく。水草図鑑を
持っていると説明し易いですし話も早い。判らない種類はspでも構いません。
Q:もっと聞きたいので個別にメールや電話してもいいでしょうか?
A:一年経っても返事は帰って来ません。これ以上は「飯の種」ですので教える
つもりはありません。メガネの似合うメガネ美女や「100万円で教えてくれ!」
なら喜んで1から100まで教えます。
最後「ショップやりたいんですけど」って質問ですが大抵「小型美魚ほど、儲からない
業態ないから止めておきなはれ」と返事しています。小型美魚メインのショップで
ベンツBMWを転がしている人居れば教えて欲しいです。「休みがない、金もない、
希望もない」の三重苦です。