アグラオネマの導入直後の管理について。
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とにかく状態の良い株を手に入れる。クリプトよりは輸送に強いですがブセや
ホマロメナよりは若干輸送に弱い。ただ残念な管理なのは約1名なので某便
以外でマミられる株が来ることはないでしょう。まあそれくらい本来は丈夫で
輸送方法も確立されている。
1:初期管理
とにかくとっとと植える。用土はミズゴケもしくはソイル。甲斐さん的にはADAさんの
アクアソイルのアマゾニア推奨。手に入れやすくて崩れ難い。ミズゴケの場合は
前日に水に浸けて戻して置く。ミズゴケはクラスがあるのでAAA以上。ホムセンだと
AAまでしか置いていない場合が大半なので通販になると思う。蘭に強いお店だと
常時置いています。ソイル植えの場合は植え込んだ後に1時間程鉢上まで水に
浸けるかケース内で1時間置きに豆に水やりをする。鶏唐に限らず採集株が
調子を崩すとすれば導入後2日間なのでこの間は細心の注意が必要。
最低1時間は浸けておきたい。あと浸水中はクーラーの風が当たったりすると
一気に乾くのでちゃんと蓋をしましょう。
ミズゴケの場合は先に浸水だけどソイルの場合は植えこんでから浸水。順番は
大事。万が一しなびた状態で到着した場合や、植えこんで2日以内に水枯れを
起こしてふにゃふにゃになった場合は植えこまずバケツかプラケースにたっぷり水を
張ってそこに1日程浸せば元に戻ります。それでダメな場合は諦めましょう。
この場合、マメな霧吹きでも追いつかない場合がほとんどです。
2:カットするかしないか?
個人的にはお勧めしません。特にワイルド採集株の場合、いくら最短でも趣味家に
到着するまで一週間は掛かっています。少なからずダメージは受けているので
植えこんでから2ヶ月は養生に集中。葉っぱが2枚ほど出れば根っこはかなり展開
しているので早くても2ヶ月後がカットの目安。
上2つ9月採集のぶつ切り。2ヶ月経ってやっと動き出す。まだ早いくらい。
0512シリーズ生きてるんだろうけどまだ動かない。
3:光量
導入から1週間は暗め、弱めの光で。ケース内の影になる場所や水槽から漏れた
光でも十分。
4:湿度と温度
とにかく多湿。そして蒸れないように。ガラスに水滴が付く程度で。ほぼ蓋で密閉でも
良いくらいです。点灯時30℃までなら問題ないですが、32℃以上や夏場の夜間が
28℃切らないようだと、植え込み直後の株は状態を崩す場合があります。
4:肥料
遅行性の固形肥料は問題ないですが、液肥は厳禁。
5:鉢
半年程度の栽培なら2号鉢で十分。ただ上作狙いや常湿化狙うなら4号鉢以上が
お勧め。ケースの土地問題で植え替え念頭なら2号鉢→4号鉢以上もアリです。
甲斐さんは植え替えが手に負えない状況なので最初から10号鉢でラップ温室です。
左2号鉢相当。これを常湿化するのはかなり厳しい。乾燥が早いのでショップ並に
付きっきりなから可能。ただ水枯れ起こすと一発でアウト。右3,5~4号鉢相当。
腰水しておけばなんとか常湿化可能。Maxサイズの上作造るにはちと小さい。
まとめ
ちゃんとした便でちゃんとしたショップからならそんなに注意も気を使う草でもないん
ですが、現状そうも言ってられないのでまとめて見ました。導入初期は草体に
水を吸い上げる力がほとんどないので、茎を触って「柔らかい」と思ったら植えこむ前に
水に浸けた方が後々楽です。この場合、エビの居る水槽に放り込むと弱った茎に
エビがタカるのでちゃんと隔離しましょう(経験済み)。
ホルモン剤や発根剤ですが入手しにくいのと個人的にそんなもの使わなくても十分
育ちますので各自自己責任でお試しください。こういった類はちょっと調べれば
逆に悪影響が出た事例もあるんでね。栽培法はこれが絶対って訳でもないですし
ピクタム自体、過渡的な植物なので常に進化して変わって行くと思います。