2日続けてヤケ食い
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これワイルドですぜ。シルバーが下品になることなくただ緑を引き立てる絶妙な個体。
表に決して出ることのないはずのサトイモです。採集は前回のマレー半島での採集、
Kota Tinngi産です。甲斐さん含めて4~5人しか知らない個体。2株取れそうですが
全部売約。次出てくるのも売約です。本来なら表に出すつもりのない個体ですので、
現地画像もありません。理由は簡単「上げた途端に揉めるから」。撮影したところで
アップ出来っこなかったのです。
今でこそ採集でそれなりに喰えるようになりましたが、5~6年前の駆け出しの頃は余るわ
維持出来ないわ、売れないわで苦労しました。この個体は甲斐さんが駆け出しの頃から
買い支えて下さっている方の元へ行きます。今オークションに出せば4~5万円は付くで
しょうが、値段はもっと安いです。今まで世話になったお礼の気持ちと次の採集の資金の
間の金額です。
ブログにアップしたものは先着順で売約を付けますが、一点モノや些少モノは甲斐さんに
ギアスを掛けた人が強いのね。「このアグラ、お気に召しますでしょうか?」「うむ、頂こう」
「イエス、ユア ハイネス」
路上ライブの喰えない時代から応援し続けてくれる人と1年そこらを一緒に出来る訳ない。
アズール一筋で応援してくれる人と自称研究者や東スポを摘む人を一緒に出来る訳ない。
採集前から、「全部買います!」と粋を魅せてくれる人と一緒に出来る訳ない。
お客さんを何人も紹介してくれた綺麗な嫁の一児のパパとは…一緒に出来るかもしれない。
甲斐さんにギアスを掛けるにはお金でもなく趣味家の甲斐さんへのパッションなんです。
粋を魅せて一途な気持ちをぶつけてくれれば、初っ端でもアグラのカスタムすらちゃんと
廻るのです。手に入れるために様々な手を尽くす努力は素晴らしいですが、それでは
甲斐さんにはギアスは掛からない。どうぞ自称研究者や節操の無いどこでも付き合う
グダグダな店と仲良くつるんで下さい。
採集業者なんて吹けば飛ぶような仕事です。危険もあるし割りに合わない部分もあるのね。
それでも甲斐さんが頑張れるのは、趣味家の甲斐さんへの「愛」なのです。甲斐さんは
ただただその愛に報いたいのです。以上、とても三十路の半ばを過ぎた社会人には
見えない甲斐さんからの回答でした。