アグラオネマの導入直後の管理について。ver2016
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には変わっていませんが、マーケットが変わりつつある状況とアグラオネマブームから
5年経ってから出ている問題に少しだけ触れつつ、導入直後の基本的な管理と考え方に
ついてまとめて見ました。用土と鉢に付いて過去の記事を参照してください。
アグラオネマの導入直後の管理について。
購入直後の管理と湿度の見分け方
アグラオネマの作り直し方
1:丈夫な株を手に入れる。
現状入手経路が若干変わって来ましたが、基本はあくまで丈夫な株を手にいれれば
その後の管理は楽です。少なくとも溶かす(枯らす)は無いです。国内増殖株なら
棒じゃ無い限りはミスらないと思います。植え替えは葉っぱ2枚にドリルくらいのS株
なら植え替えた後も綺麗に育ちやすいですが、大きな株は植え替えると葉っぱが
垂れたり(ペンギン)、花芽が上がって来たりと何かしら出るのが普通です。
2:植え替え後
用土は湿っていても、株自体の吸水能力は落ちているので3-4日程は多湿環境で
様子を見ます。小さめの40cm水槽や長めのビニル袋で湿度高めで様子を見ます。
調子の良い株なら3-4日程で、茎も硬くなって葉も立って来るのでメインタンクに
移しても差し支え無いです。ただ養生中とメインタンクの湿度差があるとまた一気に
調子を崩すので、移す際はこまめに様子を見れるタイミング(休日)を利用して
ください。Wild株などはもう少し長めで2週間から1ヶ月程、養生が必要です。
あまり長く高湿度で管理すると葉厚が出なかったり気中根が出たり茎も細いままで
後々厄介です。初期養生中でも湿度が下げれる場合は下げて、また期間も長くても
1ヶ月を目安にしましょう。
3:湿度と光量
植え替えや導入直後はメインタンクより高めの湿度、低めの光量で様子を見ます。
前述した通り、植え替え直後は根は有っても吸水能力は落ちています。光量も
株自体の活動が落ちているので、強い光は不要です。湿度は8-90%目安、光量は
60cm水槽サイズなら20W蛍光灯1本、もしくはKotobuki、スリムラインのLEDなら
一灯で十分です。照明時間は養生中は5時間もあれば十分です。
4:「綺麗に育てるか?」「大きく育てるか?」
増殖株にしろ、野生株にしろ、初めは「大きく育てる」を念頭に飼育すれば後々
管理しやすいです。筆者も導入したまま綺麗に育てきれるのは稀で大抵は一度
大きく育ててから、作りなおしています。アグラオネマピクタムは基本的には
「作りなおす」作業が必須です。大きく育てて、用土面辺りで株をカットすれば
根塊から出た新芽はほぼ綺麗に育ってくれます。
あと「植え替えても綺麗に育つ株」と「作り直さないと綺麗に育た無い株」が
あります。1stチャンプール系はペンギンになりづらく、カットにも強いですが
白い悪魔やSSシリーズのANCHORはカットしないと綺麗に育ってくれません。
エウレカ、ニルバーシュは中間で比較的大きな株(20cm)でも植え替えても
そのまま綺麗に育つ場合があります。
5:絶対管理数について
「いつも綺麗に育たない」「途中までは綺麗に育つけど、大株になる手前でやらかす」
こういった場合、技術的な問題よりも管理数がキャパを超えている場合が大半です。
筆者のようなフルタイム事業者でも管理出来る数は決まっているので、そのキャパを
超えた場合、どこかで何かをやらかします。アグラオネマ単体で飼育している方は
稀で他にもホマロメナやベゴニア、ブセの植物やビーシュリンプやヤドクガエル等
多種多様な生体を抱えていると思います。
特にアグラオネマは丈夫で良く殖えるので、物理的なキャパ(土地問題)を超える前に
管理的なキャパを超える場合もあります。アグラオネマに限らずいわゆる五目植物は
基本的に水さえ与えれば育ちますが、綺麗に育てるにはある程度手をかけないと答えて
くれません。
「最近イマイチ」って方は用土や肥料や水遣りや訳の判らない秘密兵器を導入したり
弄り倒すより、管理数が適正かどうか?を見なおした方が結果が出るかも知れません。
まあそういう部分でオークションやトレード、ショップに卸すのは必要だと思います。
最近のアグラオネマは安定的に入手機会も増えて、株も状態も選択肢は増えましたが
基本的な管理は変わりません。ただ今後は常湿度栽培、大きく綺麗に育てるという風に
飼育難易度は上がって行くはずのでまたブログで改めてお伝えしたいと思います。