初期養生用のケースについて考えて見ました。
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画像が無くてテキストのみなのは大人の事情。特に去年まで「アグラオネマって何?」
みたいな初心者の方向けです。アグラオネマだけでなくホマロメナやスキスマにも一部
通じるモノがありますので、参考にして下さい。あくまでβ版なのとアグラオネマの栽培
は日進月歩なので1年後は全く違ったことを薦める場合があります。
あと自分はプロブリーダーです。毎日1日2回ずつ、ケースを触れるプロブリーダーと
土日しか弄れない週末アクアリストではおのずと管理は違って来ます。どうもネットで
美味しい部分だけを摘んだけど自分の飼育スタイルに上手く落とし込めない人が沢山
います。このテキストもなるべく週末しか弄れない人向けに書いてみましたが最後の
仕上げはあくまで皆さんです。
まずは初期養生用のケースについて考えて見ました。
1:なるべく小さいケースで
自前の栽培環境下での採り木や植え替えの場合、植え込み直後にメインケースに
放り込んでも問題ないですが購入した株やトレードした株は一度小さめのケースで
経過観測を含めた養生をお勧めします。特にメインケースが90cmレギュラーサイズ
以上だと想像以上に乾くケースが多いです。以下養生に使えるケースについて。
【発泡スチロール】
個人的にはこれがお勧め。入手しやすい、サイズがバラエティに富んでいる、棄てる
のも楽、動かすのも楽、値段も安い。但し高さ的に40~45cmほど欲しいので改良は必要。
温室ではスチール棒をテープで止めて上部はラップを巻いて高さを補っております。
発泡スチロールなので当然横から観察出来ないのが少し不便。
【ガラス水槽】
45cm水槽くらいまで。60cmレギュラーだと若干大きいかも。この場合は常時5-6株他の
状態の良い株を入れておいて乾燥しにくい状況にしておく必要があります。アクア上がり
なら転がっている水槽を代用すれば問題ないです。高さが低いので要改良の場合が
あります。養生株だと高さが40cm超える株があるので取り回しがキツイ場合がある。
【衣装ケース】
これも大中小と様々なサイズがあります。店でも1部デカい株はこちらで養生して
います。メーカーとサイズを揃えると見た目も統一感があっておかしくはない。
問題は半透明なので状況変化の把握が遅れる場合があること。
【照明】
ケースでは無いですが、照明に関して。高光量は要らないので余っている蛍光灯やLED、
メタハラの木漏れ日程度で十分です。但し直置きは温度を上げる要因になるので下駄を
履かして直接ケースに触れないように工夫して下さい。照明も植え込んで最初の1日は
要らないくらい。2灯の場合、最初の2-3日は1灯でも十分です。
【蓋】
一番てっとり早いのはラップ。筆者は旭化成のサランラップがお勧め。比較的最後の巻き
までピッチリくっついてくれるのと途中で切れてどこが端か判らなくなることが少ない。
ガラスにしてもラップにしても開口部がゼロにしなくても良い。S水槽サイズなら握り拳分
くらい開いていても大丈夫です。ただ乾燥が酷い場合はラップやプラ板等でいつでも
蓋が閉めれるように留意して下さい。
2:ケース内外の状況は把握しておく
養生のケースが小さいとどうしても周りの環境でケース内の環境が急変しやすいです。
筆者の温室も1年通じてやっと温度の変化具合を把握しました。棚の上段と下段で3℃
ほど温度が違いますし、ケース内の収容株数で湿度も違って来ます。泥縄的にケースを
用意すると蒸れたり乾燥したりするケース独特の癖が把握出来ず最悪ロストする場合が
あります。
60×45水槽程度ならなんとか使えますが、その場合は乾燥に注意して下さい。あと事前に
そこそこ育った株が数株ほど入っていると乾燥し難いです。60×45水槽でも5号鉢(15㌢)
が4鉢ほど入っていればそうそう乾燥しません。
アグラオネマは成長フェーズに入ればそうそうロストすることが無いですが、初期導入時
にはちょっとした油断でロストする恐れはあります。と言ってもクリプトやブセに比べて
遥かに強いです。但し「乾燥」「高温」にはくれぐれも注意して下さい。
ケースの次は植え込み実践編です。